パワーリーディング Vol.1
- 2016.07.16
- パワーリーディング-超読み聞かせ
※ パワーリーディング「超」読み聞かせについて5回に渡ってお話ししている動画です。音が出せない環境にいる方や文字で読みたいという方は、下の書き起こしをお読み下さい。
パワーリーディング Vol.1
これから数回に渡ってパワーリーディングについてお話させていただきます。
- パワーリーディングとは何か
- どのようにやるのか
- パワーリーディングの効果は?
- それをやる際の問題点は何か
- または、それらの問題点をどのようにクリアしたら良いのか
など、具体的なお話をさせていただきます。しかしその前に、まずは私たち親が共通に悩み、不安を持ち深く考えさせられる「子どもへの教育の指針」についてお話させていただきたいと思います。
玄関から外に出る前に「どこに行くか」考えてもいないのに、いきなり靴を履いて意味もなく外へは出かけませんよね。子どもの教育でもそれと同じことが言えるのではないでしょうか。
今日、具体的に何かをするためには「どうしてそれをする必要があるのか」「なぜそれをしたいのか」など、行動するための動機となる希望や将来のイメージ、夢やビジョンが必要ではないかと考えます。それが子どもへの教育の指針であり、玄関から外へ出た後の目的地となります。
しかし、現代社会には多くの教材や数多くの人びとの意見など、たくさんの情報が溢れていて、自分がどこに行きたいのか方向を定めようとしても迷ってしまうかもしれません。または、子育てや子どもの教育の「魔法の杖」を探し求め続けている方もいらっしゃるかもしれません。
魔法の杖のようなソリューションを探したくなるという気持ちは、とてもよく理解できます。特に、藁にもすがるような思いになった時、困ったり不安に陥っている時、もしくは子どもへの教育の指針が自分の中でまだ定まっていない、暗中模索している状態の時など、自分なりの答えをみつけるために色々と情報を探すというのは多くのお母様方がされていることではないでしょうか。「何か良い方法はないかな」と探していたから、今こうして私の話を聞いて下さっているのかもしれませんね。
さて、私は日本の外で20年以上生活をしています。日本を離れて何年も経ちますが、外国人の中で生活することで、逆に日本のことが見えるということもあると思います。そのような特殊な視点ではありますが、客観的に日本の外から日本を見てどう感じているかということをぜひシェアさせてください。
「日本人は組織の中で、与えられたことをきちんとするのが上手だ」ということは、多くの方がすでにご存知だと思います。近年までそれは、機能していたように見えます。しかし、そのような能力を身につけていれば安心して生活が出来るという保証は、今の日本では希薄になっているように思えますが、いかがでしょうか。
与えられたことを従順にこなす能力は素晴らしい能力ではありますが、それによって失っていることもあるかもしれません。たとえば、疑問をもつこと、クリティカルに考えること、創造すること、または様々な違った意見を持つ人達の中で、自分の意見や意思を表現し、コミュニケーションする能力など。
そういったことを私たちは、家庭や学校で教わってきているのでしょうか。社会の歯車として生きることで安定した生活を保証されたとしても、反面、他者と波長を合わせて生きようとするがために、心の自由を失ってしまうような窮屈さを感じた事がない方は、あまりいないのではないかと思います。
もちろん、そのような方でも社会に適応して生きることはできると思いますが、しかし、お母さん達の多くが、果たして自分の子どもにもそのような社会で窮屈に生きて欲しいと思っているのでしょうか。
それよりも
- 自分の子どもには多くの選択肢を与えてあげたい(自由な気持ちになって欲しいからですね。)
- 生まれ持った能力を伸ばしてあげたい
- 子どもの性質を個性と認めていいところを伸ばしてあげたい
- そのうえで社会に還元できる人間に育って欲しい
と願っているのではないでしょうか。
もし、「これまでの既存の教育では十分でない」と感じていたとしても、いったい何をしたらいいのでしょう。
自分自身が教わってきていないことをどのように子どもに教えたら良いのでしょう。または、コンセプトとして漠然と「子どもにはこう育って欲しい」という願いがあっても、毎日の生活の中でどうしたら良いのか、今日何をしたらいいのか、いま何をするべきなのか、その答えを見つけることは簡単ではないかもしれません。
考える力、創造する力、クリティカルにものごとを考えられる力など、生きるために必要な思考力を養う教育を子どもに与えてあげるために、私たちは、いったい何をしたら良いのでしょうか。
その鍵となるのがパワーリーディングです。これは決して読み聞かせして国語力をアップさせましょうとか、漢字を覚えさせましょうとか、学力をアップさせましょうとか、そういった目の前の効果を求めるものではありません。ただし、そのような効果も自然と後からついてくるものではありますが、パワーリーディングの目標はもっと高いところにあります。
それは、日本の将来を担う子どもたちが、幸福に生きていけるために必要な、知識、良識、判断力、国際的に通用する考察力や思考力、創造力、そして精神性を家庭でお母さん達が、自分の手で子どもたちに教えてあげることを目的としています。
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