テーマ68:平等な教育

テーマ68:平等な教育

※ こちらの記事では、旧ブログ『学力は全米トップ0.1%〜秘訣は幼児期の教育(2005年5月〜2007年3月)』の内容をそのまま公開しています。

考えるポイント

貧しい国の不憫な子どもたちを見た時に、かわいそうだと思う気持ちはおごっているのでしょうか?

自分の子どもだけでなく、多くの子どもたちに平等に良質な教育を与えてあげたいという気持ちは、高飛車な見方だと思いますか?また、あなたの夢はなんでしょう?そして抱いている夢の動機はなんですか?

I Have a Dream というフレーズは1963年に行われた20万人以上の人々が参加したワシントン大行進での、マーティン・ルーサー・キングの有名なスピーチの一節です。

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私にも I Have a Dream といいたい時があります。なんて言っちゃうと大げさですが、夢というよりは、こんな風になったらいいな、ぐらいのもんです。しかし、(こんな風になったらいいな)程度のものでも、現実に形にしていくには、多大な時間とエネルギーを要します。

さて、夢についての話とは一見全く関係のないようなお話ですが、ちょ~っと気長に読んでやってください。

 
世の中には平等でないことがたくさんありますよね。日本ではあからさまに不平等なことって、それほど無いかもしれませんが、アメリカに住んでいると、(しんじられな~い)不平等さをよく目にします。

うちの子が小学校低学年の頃、我が家によく遊びに来ていた息子と同じ年のデイビッドという、メキシコからの移民の子がいました。彼には兄弟が4人も5人もいます。(小さな子どもが3人以上集まると、もう4人も5人も6人もいっしょ。(笑))

アメリカでは、正規の教育を受けてなければ、高収入の職につくのは不可能です。ですから、彼のご両親は共に常に働かなくては家族を養うことができません。デイビッドとその兄弟のお父さんとお母さんは、子どもたちに食べさせて毎日生きていくのが精一杯であったことでしょう。

当然、幼児教育など与えていた感じは全くなく、おもちゃでさえあまり買ってもらえてなかったと思います。ですから、デイビッドはうちの子のおもちゃにいつも夢中でした。反面うちの息子は生まれた頃から、私たちが熱心に教育してきました。

そして、、、小さな子どもでも教育を受けている子と受けていない子では、既に会話の中でもその違いが歴然としていました。私はデイビッドを見る度に心が痛みました。

たまたま我が家に生まれてきた息子と、別な家に生まれてきた子ども・・彼らのもともとの能力には生まれながらの差などはないはずです。でも教育を受けられない子どもは、大人になってからも受けてきた教育の差を一生背負い続けなければいけません。

しかし、それをかわいそうだと思うのは、もしかしたら驕りなのかもしれません。なぜなら、魂レベルで考えれば、今生でそれぞれが与えられた人生は、各自の魂の成長に合わせ、完璧なシナリオで生まれてきた・・ と考えると、平等でないことは必ずしも、不公平でかわいそうなことではないとも思えます。

となると、(かわいそう)だという気持ちや、(見ていて辛い)という気持ちが沸き起こってきたとしたら、それは私の慢心であり、良いも悪いも何のジャッジもせず、
なぜ、物事をそのまま受け入れられないのかと、自分を責めていた時期もありました。

しかし、今はそれは違うと思っています。同情しても埒が明きません。でも人の役に立ちたい、苦しい人を救ってあげたい、人が向上するお手伝いをしたいという慈悲の心は、決して慢心で人を蔑んでいるのではないと思うのです。そして、過去の人類の歴史を振り返っても、慈悲から生まれた動機がなかったら、過去に様々なことを成し遂げた人たちは、存在しなかったはずです。

 
上記に I Have a Dream と書きましたが、マーティン・ルーサー・キングだって多くの差別を受けている自分の同胞である黒人の人たちに、平等な機会を与えてあげたいと、本当に心から渇望して活動していたに違いありません。

多くの人が成し遂げたい夢を持っていることと思います。但し、どのようなことが動機となって、夢を成し遂げたいのか?その動機が問題です。自分だけが潤いたいがために、成し遂げたい夢。自分の子どもだけに、人より抜きん出て欲しいという思いから、子どもに期待をかけている夢。。。

そういうエゴイスティックな気持ちが動機となっている夢は、神様がいるとしたら、きっと達成するお手伝いはしてくれないでしょうね。

 
P.S.
これを見ると私たちがいかに恵まれているか分かります⇒ Gap Minder

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