日本の外にいて思う日本人の賢さ
- 2017.01.31
- コラム
私はアメリカに約30年近く住んでいるのですが、日本の外にいて思うのは、日本人の賢さ。
それが懐かしく、定期的に日本に帰りたい病に罹ります。アメリカ人の高度な教育を受けた人たちは、科学的な思考のように、計ることが可能な情報への理解は優れていると思います。アメリカには本当に頭のいい人たくさんいます。(逆に日本ではあまり見かけることのない、大馬鹿者もたくさんいます。)
でも阿吽の呼吸や、Knowingというような、ともすれば言語化さえできない、何もなくてもすでに知っているというような認知や、感じることができる意識なんていう、ちょっと抽象的で説明できないような、クオリアっていうんですか?そうした思考の世界においては、日本人はとても優れていて、深淵な世界を理解できる人が多いように感じるのです。
反面、近年、情報を詰め込み過ぎてたり、知識ですべてをまかなおうとする人が増え、日本人独特の感性は薄れてきている&埋もれてしまっているようにも見えています。これは私個人の微小な体験に基づいた、単なる主観ではありますが。
なんでこんなことを思っているのか・・それは、もう、アホなアメリカ人見てて嫌気が差しているのです。トランプが大統領になったということは、彼を支持した人がたちがたくさんいるということで、そして我が家があるここテキサスの田舎には、そういう人たちがゴロゴロしています。
短絡的な決定を下し、思いやりと慎重さにかけた現政府の行動に、想像力に欠けているため、深く考えることができないので、「ぶちかましちまえ、イエーイ」と拍手をし、バドワイザーをシュパ~って開けて飲んでいるような人たち、現実にいるんですよ。もう、なんていうか殺伐とした気分になってしまいます。
思慮深く考えてたら、これが絶対的に正しい!なんて、声を大にして言えないことばかりではないですか。そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない、その問題のここには賛成するけど、別な部分にはもう少し時期を見て、考察する必要があるんじゃないか、なんて、あーでもないこーでもないって考えてたら、大きな態度で、これが絶対的に正しいこと!なんて言えないですよね。としたら、短絡的に絶対に一つの答えが正しいと思っている人に、声と態度の大きさで負けます。そのように彼らは、声と態度で勝ってしまえば、きっと自分が正しいって思えるのでしょう。
でもねえ、ウッホウッホと槍を構えて狩りをしてた時代じゃないんだから。もしくは力づくて土地が奪えた時代じゃないんだからサ。「イスラム教のやつらが強く出て来たら、こっちは猫なで声で優しく構えてたら、やられちまうんだぜ。アメリカ一番!」なんて、もう、やめてくださいよ。
そんだこんだで、日本に引っ越したい病にまたかかっております。田舎の土地なんていうのを検索してみたり。四国辺りがいいなあ。暖かそうだしなあ。
-
前の記事
You Do You 自分自身を失わず淡々と生きる 2017.01.29
-
次の記事
グリーンシチュー 2017.02.01