ピンチとチャンスの話
- 2019.12.12
- 九州ライフ
鹿児島県霧島では馬を預託することができず、大分県で牧場の居抜きが借りられるということで、12月1日に今住んでいるお家に越しました。
牧場はまずは三年間借りて、その後に土地を購入するという契約。価格は市の方から言われてた市場価格の約3倍の言い値だったため、市場価格なども調べて、後に協議の上で決定という話でした。
「それで良いです」ということだったため、牧場の件は決まったと安心し、ここのところ過ごしていました。牧場が居抜きになるのは来年2月。でも契約書が出来上がる前にご挨拶をしておこうと思い、牧場の持ち主さんに今朝連絡。
すると「三年貸すのはいいけど、その後は買いたいという人がいる」とのこと。
そして「市場価格では売れない」と仰るので、「もう既に三年後に買いたいという方がいらっしゃるのですね?」と確認すると、そうだと仰るので、電話口で数分考えた・・というよりは、直感的に感じたところがあったので、「それではこのお話は無かったことに」と言い、その牧場を借りるのは止めることにしました。
牧場の居抜きを借りることになってたから、お家の契約をしたのに、さて困った。ここのお家は先祖代々の物で、売る気はないという大家さんから借りることにしたのですが、でも牧場が契約できなければこの町に居る意味が無くなってしまいます。
大家さんに牧場の一件をお伝えし、どなたかそうした土地をお持ちの方がいたらご紹介くださいとお伝えしました。が、大家さんは「そういう人は今パッとは思いつかないなあ」と仰っていたので、全て暗礁に乗り上げてしまいました。
お電話ではなんなので、後ほどお伺いしますと言って、大家さんのお宅に一時間後くらいに行きました。すると「今ちょうど遊びに来た人がいて紹介するわあ」と言って、ズズッと中に招き入れてくれました。
「あんたねえ、ちょうどいいわ。この人子どもの時から馬に乗っちょるんて。でな、土地いっぱい持ってんだわ」と言って紹介してくださり、「ご飯まだ食べてないでしょ」と言って、奥様に「この人に餃子焼いてあげて」と美味しいお昼をご馳走になりました。
牧場の件はまあ、もうなるようになるしかないと思って、今に集中して美味しい食事を人と一緒に食べるのは嬉しいなあと思って食べてました。でも食べたらすぐに土地を見に行こうという流れになり、流れに身を任せて車で後を着いて行くと、なぬ!?素敵な土地!しかも馬場を作るサポートをしてくださるとのこと。
そして全然広い!しかもいつも行っている海岸の目の前にお持ちの土地を、馬を海に連れて行く時に使っていいとの事。海岸の土地も見せてくれて、その帰りにみかん畑に連れて行ってくださって、もぎ取ったみかんを食べてきました。
会う人会う人、皆さんに優しく接してもらえて、感謝の気持ちが沸き起こることが数度。
牧場を作るための土地を貸してくださる方のお家で、超高級なスピーカーでジャズのボーカルが流れた時には、感謝の気持ちと感激で涙が出てきてしまいました。
人との触れ合いの中では、いつもいつもずっと感謝や感激することばかりではないとは思いますが、たとえその一瞬でさえ、そうした気持ちに包まれることができただけでも何て幸福なのだと思えます。
この先どうなるか分かりませんが、それでも優しい気持ちで動いてくださる人との貴重な時間、感謝でいっぱいです。
日の出をこうして見る度、この環境を与えて貰ったことに感謝。
最近なんか感謝することが増えたなあ。昔、祖母がいつも「ありがたい、ありがたい」と言ってたけど、その域に入ってきたのかしら。
私の世代では、ありがたいと言って享受するだけでなく、その気持ちを還元させられるよう進化したいもの。お返ししたい気持ちが出てきています。
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