パワーリーディング Vol.3

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※ パワーリーディング「超」読み聞かせについて5回に渡ってお話ししている動画です。音が出せない環境にいる方や文字で読みたいという方は、下の書き起こしをお読み下さい。

パワーリーディング Vol.3

“読み聞かせ”と聞くと、ほとんどの方は、小さなお子さんに絵本を読んであげることをイメージされると思います。読み聞かせには、そのような印象があるというだけでなく、実際に子どもが小学校に入り自分で本を読めるようになると、読み聞かせをしなくなってしまうご家庭が多いのではないでしょうか。

パワーリーディングの場合は、「読み聞かせ+音読」と言った方がイメージしていただきやすいかもしれません。一般的に音読とは、子どもではなく大人がするもの、絵本ではなく絵の無い本を読むというイメージかもしれません。でも、3〜4歳の子どもに絵の無い本を読んであげても、きっとなかなか集中して聞いてはくれないでしょう。

baby歩き始める前の赤ちゃんのハイハイは、子どもの脳のプロセスとしてとても大切です。ハイハイせずに、いきなり歩き始めない方が良いということは、多くの方がご存知だと思います。

同じように、小さなお子さんへの絵本の読み聞かせには、もちろん役割があります。お子さんが生まれてから、ステップバイステップでどのように絵本や本と関わっていくか。それが将来、無理なく自然に高度な本の音読が可能になるための、とても重要なプロセスとなります。

簡単な絵本を読んであげるという、シンプルで基本的なことではありますが、毎日の生活のなかでそれをすることは、将来のために貯金をするようなものです。前回お話しさせていただきましたことを繰り返しお伝えしますが、貯金をするように、長い目で継続して読み聞かせを続けることが重要なのです。

では、いったい何年続ければ良いのでしょうか。年齢に関して言えば、子どもに本を読んであげる時期は0歳から中学生くらいまでとお考え下さい。もちろん、中学生以上でも続けられる方は継続されると良いですが、そのくらいの年齢になりますと、子どもたちは親と一緒に何かをしてくれなくなってしまいますよね。

さて、もちろん子どもは自分1人でも本を読むようになります。幼少の頃から親に読み聞かせをされて、それが習慣になっていたら当然、読書は生活の一部になっていると考えられます。しかし、本を自分で読めるのであれば親はもう読み聞かせしなくて良いと、そこで手放さずにぜひ続けていただきたいのです。

深いレベルの読み聞かせ、高いレベルの音読は、お子さんが小さい場合はまだまだ先の話になりますが、子どもが成長すると同時に、音読してあげる本の質は、段々レベルアップしていきます。やりかたによっては、親自身が想像さえしていなかったほど、驚くべき成長が見られるはずです。なぜなら、もし親がそのように育ってきていなければ、どれだけ効果があるのか、自分の子どものケースを目の当たりにするまで、なかなか実感として感じられず、想像がつきにくいと思うのです。

しかし、それが現実となってきますと、親も子どもと一緒に勉強し続けなければ、子どものペースについていけなくなります。わが家のケースで言いますと、息子が何歳だったか、たしかな記憶ではありませんが(たぶん8歳とか9歳くらいだったと思います)その頃には、物理や科学、哲学や歴史について音読していました。

atrhurでも、息子が成人した今になって振り返り、とても重要であったと本当に実感しているのは、学問に直結するような本だけでなくて、小さな頃から読んであげていた神話や童話、世界の物語、そして少し大きくなってから世界の純文学を網羅していたことが、後々、息子の人間としての成長に大きな影響を与えたのではないかということです。

 
それでは、次には「量」についてお話させていただきます。読み聞かせとひと言で言っても、色々な方がいると思います。1週間に1冊ぐらい読んでいる方から、毎日数冊は読んであげているという方まで、様々だと思います。量については大きな数字を言ってしまいますが

「年間に1,000冊の本を読み聞かせしましょう」

と、大きな数字を突然言われたら「わぁ、これは自分にはできない」と思えてしまうかもしれません。

しかし、1週間に1冊の人が、1日1冊を習慣にすると考えたらどうでしょう。できそうではないですか?そして1日1冊の読み聞かせが習慣になったら、1冊を2冊にするというのはどうでしょう。年間で数えると1日1冊で365冊、1日2冊で730冊になります。それでもし、2冊のところを1冊増やせたとしたら1日3冊になって、年間で1,095冊になります。可能な数ではないですか?

しかし、量をこなすことにこだわって、お母さんが頑張りすぎてしまいますと、大人が目標としていることを無理強いすることになってしまいかねません。そのせいで子どもにとって、読み聞かせが楽しいものではなくなってしまうかもしれません。

学ぶことは楽しいこと、そして様々な本から想像する力、考える力、知識をネットワークさせていく力、または道徳心などを養うために、本の読み聞かせを推奨いたしますが、一歩間違えますと何ごとにおいても、薬は毒にもなります。1,000冊という本についても、それらをどう使うかによって、親の知恵と心のあり方が試されるのではないでしょうか。

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