テーマ16:サウンドミュージック症候群

テーマ16:サウンドミュージック症候群

※ こちらの記事では、旧ブログ『学力は全米トップ0.1%〜秘訣は幼児期の教育(2005年5月〜2007年3月)』の内容をそのまま公開しています。

考えるポイント
テレビやビデオやゲームを子どもにどう与えるか・・とても難しい問題だと思います。単純に悪いものを与えない方針は、子どもが小さい頃にはいいかもしれませんが
子どもが大きくなったら、親のコントロールが効かなくなります。一番いいのは、子ども自身で正しい選択をできるようになるということですが、そのような子どもに育てるのは、親は一体どうしたらいいのでしょう。。ちなみに、うちは今でも試行錯誤中です。

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メディアについて考えよう!

これからお話する具体的なことを実践される前に、スピリチュアルなことを、まずお腹に収めていただきたいのです。なぜ子どもを教育するのか?あなたなりの答えをスピリチュアリティーに感じてください。それがきっと、「楽しく子育てをしよう!賢くて優しい子どもを育てよう!」という、子育ての大きなモチベーションとなるはずです。

 
さてさて、、、、

今日は子育ての中のメディアについて、私の考えをシェアさせていただきます。はじまり、はじまり~~~

清く正しくめちゃくちゃ明るいお母さん友だち、キャロリンはガーデン・デザイナー。いつも薔薇のお手入れをしたり、お花を植えたり、素敵な声でララララ~って歌いながら、ガーデンのお手入れをしている、とても純粋で太陽のような女性です。

彼女と彼女のご主人は敬虔なクリスチャン。聖書に則って生活しているような真面目なご夫婦です。まだうちの子が小さかった頃、同じ年のキャロリンの下の子ジュリアと気が合って時々遊んでいました。その頃、キャロリンの家族と私達は年中行き来がありました。上の子ダニエルは、うちの息子より3つ年上です。

 ある日ディナーに呼ばれて、キャロリンの家に行った時のことです。うちの子とジュリアがまだ8才で、ダニエルが11才でした。大人たちがディナーテーブルでお話している時、案の定・・・子どもたちがドッタンバッタンやり始めました。それで、ビデオを観せておとなしくさせておこう、ということになりました。

キャロリンがルンルンルンってな調子で、「じゃあ、みんなでこのビデオ観ようね~」って取り出したビデオは、

 なんと、、、、

サウンド・オブ・ミュージック!!!

ジュリアはワーイワーイってやってたけど、ダニエルは(たまんね~よな~)って顔してて、うちの子は目が点になってて、他の子たちもいたけど、みんなでシーンとなっちゃった。私はキャロリンが、子どもたちを笑わそうとしてるのだと思ったけど・・・真面目な彼女はここでも大真面目!「うちではいつもこれ観てるのよ~、ね~、ダニエル、ジュリア~」って。後で聞いたら、キャロリンの家では、映画でもテレビでも、これは観ていいけど、あれは観ちゃダメってものすごく厳しいらしい。

小さいうちは、親がメディアをコントロールできます。色んなビデオや映画やテレビやゲームがあっても、サウンド・オブ・ミュージックしか観ちゃダメって、子どもを世間の汚いものから守って、温室に入れて育てることができます。でも、子どもが大きくなったらそうはいかない。

子どもの行動範囲も広がるし、色んなものを見るようになります。防ぎようがありません。ホントに防ぎようがないのよ~!それが現実です。

 
あれから何年か経ち、うちの子は12才、ダニエルは15才。

ダニエルは、、、

ヘビメタギンギンのティーンエイジャーになりました!

結構すんごいカッコして歩いています。彼は温室で育てられたため、世間の刺激に免疫を持っていなかった。私はこれを“サウンド・オブ・ミュージック症候群”と名付けます。

しかし、、、ビデオの選択やゲームの選択は、今の親にとっては避けられない問題だよね。お宅はどうしてますか?うちでは息子を温室に入れず、雑草のように育てようと考えました。自分で考えサバイバルしなきゃ生きていけないというのが、雑草のような子育てです・・

 
ん???  ちょっと待てよ・・・

 
そ~言えばこの間はオーガニック子育てとか言ってたんだ。雑草子育てじゃオシャレじゃないから、オーガニック子育てと言おう。(ま~なんでもいいけど、、、)そんなワケで、うちでは息子をビニールハウスに入れず、彼を世間から隔離しませんでした。だから何でも観せた。

「そっか~なんでも観せていいんだ。じゃあ一緒にエッチビデオ観ちゃえ」なんて・・・そこのお父さん、コラッ!何でも観せていいという前提には、親の努力と知恵とテクニックが必要なのだ。

 
話しを進める前に、たとえ話です。。。私は昔、絵画や彫刻を扱う仕事をしていましたが、特に現代美術なんて「わけわからん」代物です。それをどうやって理解するようになるかは、「観る」、「たくさん観る」、古いものから新しいものまで、新人から巨匠まで、駄作から名作まで、「とにかく観る」のが一番です。

なぜかというと、もしあなたがこれまでの人生で100点しか美術品を観ていないとしたら、新たに美術品を観た時に、これまで観た100点の中でしか、カテゴライズしたり比較して、判断するしかありません。もちろん感性だけで観ることもできますが、、、しかし、これまでに100,000点の美術品を観てきたとしたら、膨大なリソースを持って、カテゴライズしたり比較することができます。だから、新しい美術品を観た時に、瞬時に判断できます。

とは言え、駄作を観るのも必要だけど、できたら素晴らしい作品を数多く観るに越したことはありません。一言で言うと「目を肥やす」です。それを他のメディアに当てはめ、何がいい物か悪い物か、子どもが将来、自分の力で考えて判断できるように、メディア対策を練ってはどうかと、私たちは考えたのです。

 
結論から言いますね。

うちの子はこれまでにたっくさんの映画やビデオを観ました。かなり小さい頃から、名作映画からドキュメンタリーまで、親子3人で一緒に数多く観ました。彼は、今では芸術的な映画やドキュメンタリーが好きなようです。ちなみに黒澤明監督の「七人の侍」はお気に入りの一つです(シブすぎ・・)。

尚、彼が観たいというものは禁止しませんでした。

 
(ご参考まで)うちにはゲームはありません。でもお友達の家でゲームをしたり、お友達が来た時に、コンピューターで少しゲームをしています。またテレビはケーブルがありませんので、
テレビは昔からあまり観ていません。私は今、小さい頃から色々なものを観せてて良かったと思っています。それは、親が言わなくても、子どもが自分で考えて、良いものを選べるようになったからです。

テレビやゲームの問題は、家庭によっては頭痛の種でしょう。メディアの問題は、現代の私たち親にとって避けることができない難しく、且つ重要な問題だと思います。

 
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マミ~のビタミン剤
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What the mass media offers is not popular art, but entertainment which is intended to be consumed like food, forgotten, and replaced by a new dish.
W. H. Auden

マスメディアが提供するものは、あえて食べ物のように消費され、忘れ去られ、そしてまた、別な食べ物と取り替えるようなもので、決して、大衆芸術ではないのでR。

W. H. オーディン
(後に米国市民となったイギリス生まれの詩人 1907-1972)

そうそう。だからそんなもので子どもをお腹一杯にしちゃダメだっつのヨン。

マミ~のたわ言
(日本で生まれてテキサスに住んでいるお母さん 1962-2062)

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