テーマ18:幅広い豊かな教育

テーマ18:幅広い豊かな教育

※ こちらの記事では、旧ブログ『学力は全米トップ0.1%〜秘訣は幼児期の教育(2005年5月〜2007年3月)』の内容をそのまま公開しています。

考えるポイント

考察をしなくても暗記だけすればいい教育は、決して子どものベネフィットにはならないということを 私たち親は自分たちの経験からハッキリと身に沁みて感じているはずです。それでは、それに代わる教育とは?

自分たちの子どもである次世代の子どもたちには、幅広い知識と深い考察力を身につけ身体も健康であり、そして社会性も身につけて欲しいものですね。

さて今回は well-rounded education(幅広い豊かな教育)について、感じていることをお話します。

昔むかし、え~、今から約20年以上前の話しです。私がまだ日本に住んでいた頃、シンティアという日本にモデルとして来ていたアメリカ人のお友だちがいました。彼女はスタンフォード大学を出た後、お国で就職する前に他の国の文化を経験したいということで、モデル業で稼ぎながら日本に滞在していました。

アメリカに戻った後、シンティアはシリコンバレーのコンピューター会社でしっかりとマーケティング・マネージャーになり、バリバリのキャリアウーマンになりました。

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時代を感じる、その頃のシンティアと私の写真(甥を抱っこしてます)

 
彼女はとっても信心深いクリスチャンでしたが、私の場合は、彼女のような信仰心などなく、クリスチャンでもなんでもなかったのだけど、、、なぜかスピリチュアルなことろで、深く理解し合うことができ、私たちは日本でもアメリカでも、とても仲の良いお友達になれました。(でも今考えるとなんか不思議。だって私は片言の英語しかできなかったし、シンティアは日本語喋れなかった。。。。)

一度シンティアと、日本で旅行に行った時、「アメリカ人の頭の良い人ってこういう人のことを言うのか~」と、シンティアを見て感心・・と同時に、ちょっと、むかついたことがありました。

だって、彼女は才女で可愛くて痩せてて、信心深くて真面目で、性格が良くて優しくて、しっかりとした道徳観念があって、超お嬢様で、清潔感があって、おしゃれで、落ち着いていて、しかも・・・・華麗に乗馬まで出来るときたもんだ!

こういうのをwell-rounded education(幅広い豊かな教養)を受けた人間と言うのですね。く~っ、ここまで何拍子も揃っているとは。。。私はその時、馬に乗れないだけじゃなく(馬が臭くてたまらん・・)なんて思って、彼女の華麗な乗馬姿を柵の向こうで見ていたものでした。

 
その後、私はアメリカに住むようになり、結婚して、美術関係の仕事をし、アメリカ人の夫と3年間だけ、また日本に住むことになりました。その頃、私は美術関係の仕事をしながら、日本のかなりマイナーな新聞に、アメリカの公共アートについて連載で記事を書いていました。

その仕事で、たまたま日本に住んでいたMIT(マサチューセッツ工科大学)の美術プロジェクトの担当者にインタビューするのですが・・・そこでも、う~~~ん、幅広い豊かな教育とは、なるほどこういうことを言うのか~と思ったことがありました。

MITって言ったら、いわゆる“オタク”が多い学校っていうイメージです。ご存知の通り、マイクロソフトのビル・ゲイツもMIT・・(彼は中退組)で、学校のプログラムに、学生寮で美術品のコレクションを無料で学生に貸し出す、つまり学生が芸術と共に生活できるという環境を提供するというプログラムがありました。美術品と言っても、オリジナルの彫刻や油絵ではありませんが、巨匠のプリントなどで、一点につき何十万円もするコレクションが何百点も!

それをオタク学生くんたちに、芸術にも精通した、幅広い教養を持った人間になってもらいたいというコンセプトで、全部タダで貸し出している・・

 
幅広い教養か~~~~~

 
学術的な知識も持ち、馬にも乗れて、芸術や哲学や音楽にも精通し、信仰もあり、ボランティアなどで社会にも貢献している。。。これって、勉強、勉強って、詰め込み教育してるだけじゃ、絶対に養われない教育だよね。

私が憧れを持つ、ある高名な心臓外科医の先生なんか、ハンサム!えっと、あの、それだけじゃなくて、、、音楽や芸術に精通し、世界各地を旅行したことがあり、そんでもって信仰心も厚く道徳的で、センスが良くておしゃれで、子どもたちを連れてプールに行くと、ダイビングで華麗に飛び込みできて、駄目押しは、とっても親切で性格がいいときている。

 
私は現代美術の画廊を経営していた時に、教養があり洗練された人たちにたくさん会いました。(そういう人たちに、ワケ分からん彫刻や絵画を売るのが商売だったもんで・・)

幅広い教養があり洗練されている人たちは、本当にたくさんいます。シンティアや心臓外科医のお友達のように、洗練された知識人がうじゃうじゃいる。むかつくけど、ホントです。これって、そんなの見せ付けられたら、ちょっとだけ、むかついちゃうというのもホントの気持ちです。

それじゃあ、日本はどうなのか・・?

その前に、アメリカ大統領ジョン・アダムス(1735-1826)の格言おば・・

 
I must study politics and war that my sons may have liberty to study mathematics and philosophy.My sons ought to study mathematics and philosophy, geography,natural history, naval architecture,navigation, commerce and agriculture in order to give their children a right to study painting, poetry, music,architecture, statuary, tapestry, and porcelain.

 
(すごい直訳でいきます)

私は政治や軍事を学ぶべきだ。それにより私の息子は、数学と哲学を学ぶ自由を得られる。私の息子が数学、哲学、地理、歴史、造船工学、貿易、農学を学ぶことで、今度は、彼らの子どもたちに、絵画、詩、恩沢、建築、彫像、織物、そして磁器を学ぶ正当な資格を与えることができる。

 
これはどういうことなのか???私の感じるところを言いますと・・

ご飯を満足に食べられない時に、人は芸術なんか学ぼうっていう余裕はないけど、何世代かに渡って、私たちのお腹も満腹になり、しかも人々の一般教育も満たされれば、人々は、芸術などを含めた幅広い教育を得られるようになる。と、ま~そんなことではないかと思うのですが、、、、

どうかね?

 
それを考えたら、今の日本は第二次世界大戦後に経済が繁栄し、日本人のお腹も満腹で、おしなべて高等教育も受けらるようになってから、何世代か経っています。

てなると・・・・、てなるとですよ~~~日本人にとっては、今が幅広い豊かな教育を私たちの子どもに与えることができる時期ではないかと、そんな風に思っていますが、これも・・どうかね?

だとすると、こんなチャンスがある時代に、もし親の視野が狭く、詰め込み教育の勉強、勉強・・・ってやってたら、かなりもったいない。

 
幅広い豊かな教育を子どもたちに与えてあげたいものです。豊かな教育を受けた子どもたちが日本にも大勢増えて欲しい!「豊かな教育を受けた豊かな子どもたちが、豊かな国を作る」って考えると、今子育てをしている私たち母親は、豊かな国作りに大いに貢献することになるんだよね。

私も「幅広い教養と見識を持った、豊かな人間になったもらいたい」そう思って、うちの子を小さい頃から教育していました。彼は乗馬もダイビングもできませんが・・・でも、まっ、健康だからそれだけでもいいか。

次回は“幅広い豊かな教育“として、うちではこんなことをしてました、ということを あなたの子育てのご参考までに具体的に書いてみます。

じゃあ、またね。

 
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マミーのビタミン剤
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It is such broad-minded mothers who are needed today.Good mothers are more essential than good wives.
– Sri Sathya Sai Baba

現代には幅広い見識を持った母親が必要とされている。良い母親は、良い妻よりも絶対不可欠なのである。
サイババ

「良い母親は、良い妻よりも絶対不可欠なのである」ってサイババさんも言っていることだし、朝早く起きてお弁当作らなきゃいけないから、悪いけど今日もお先に寝かせてもらいますよ。
サイババ~

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